〜よりも

午前よりも午后. 睫毛には天使が宿る. コーヒーよりも紅茶. レモンには憧憬が宿る.

スウィッチを押すとスピーカーから音がこぼれて, 電子レンジが文明の声を立てて笑った.

私はペロリと切手をなめて旅を続け, 昨日と明日が入れかわる様をみた. 望めば太陽は無条件で友達になりたがり, 願えば神様はどこにでもあらわれた.

今日という日のアクセルを踏むと, エンジンは百円寿司のように回転し, 私をガソリン代わりに使ってくれた.

シーザーサラダからパルメザンチーズが切り離せないように, 私には時間がふんだんにあって, いつの時代もどんな天候も, 私を夢から切り離したりはしなかった.

ボタンをかけ違えながら生きたら, 片足で歩いているみたいに, 満開だった.